2013年のカーオーディオ&カーナビを総括。その1

しばらく更新が滞ってしまったが、久々の更新。そろそろ年末なので、2013年のカーオーディオ&カーナビを総括してみようと思う。

今年のカーオーディオ新製品で、もっとも注目を集めたのは、6万円近辺のスピーカーでしょう。年明け早々にダイヤトーンがDS-G20(60,000円/税別)を発表したと思ったら、5月にはカロッツェリアがTS-V172A(60,000円/税別)をまったく同じ価格で発売開始。秋口にはフォーカルのパフォーマンス・シリーズがフルモデルチェンジして、新しい振動板を採用したPS165FX(64,000円/税別)が登場した。

しかも、これら3機種は、どれも出来がいい!

ダイヤトーンDS-G20(60,000円/税別)
ダイヤトーンは、上位モデルのDS-G50(142,858円/税別)と同じ、カーボンナノチューブの技術を用いたNCV振動板をウーファー&トゥイーターの両方に使用。同じ振動板を使った強みを活かして、低域から高域まで統一感のある音色で音楽を再生する。再生レンジがものすごく広い、高性能なフルレンジスピーカーのような、一体感のある音が気持ち良い。しかも、コストダウンのためDS-G50より振動板がより薄く軽くなったおかげか、音の立ち上がりのレスポンスも抜群だ。

カロッツェリアTS-V172A(60,000円/税別)
カロッツェリアTS-V172AもフラッグシップスピーカーのRSシリーズの技術を採り入れたスピーカーだ。ウーファーの振動板はカーボンと紙を組み合わせて軽さと強さを両立した2層構造カーボンファイバーコーンだし、トゥイーターはサイズこそ2.5cmと小型化されたが、RSシリーズのトゥイーターと同じチタン製デュアルアークリング型。緻密な描写力を持ちながら、カスタムフィット・タイプだから取付けも手軽。カロッツェリアが販売している高音質インナーバッフルを使えば、性能をしっかり発揮していい音で音楽を再生してくれる。

フォーカルPS165FX(64,000円/税別)
フォーカルのPS165FXに採用した新しい振動板は、FLAX(亜麻、編んで布にしたものがリネン)の繊維のフォームを表と裏からグラスファイバーで挟んだサンドウィッチ構造。天然素材なのでキャラクターが無く、自然でウォームなトーンが持ち味だ。従来のポリグラスに比べると軽量化しているのかレスポンスも向上していて、反応のいい軽快なサウンド。これまでのフォーカルの良さである明るさ、ヴォーカルのリアルな表現力といったあたりを維持しつつ、軽快かつ暖かみのある音に仕上がった新パフォーマンス・シリーズは魅力大だ。

このクラスのスピーカーは、ちょっと奮発すれば買えないことは無い金額だし、高級機ほど取り付けにコストをかけなくてもわりとしっかり鳴ってくれるし、強力な外部アンプを用意しなくても、AVナビ等の内蔵アンプでもパフォーマンスを発揮しやすいのがいいところ。それでいて、2〜3万円クラスのスピーカーと比べると格段に高音質。DIATONE SOUND.NAVIとかアルパインBIG X EXあたりの、音の良さに定評があるナビとの組合せで内蔵アンプで鳴らせば、とりあえずは大満足の音で音楽が楽しめること確実なので、コスト/パフォーマンスは、抜群に高いと思う。2〜3万円クラスの市販スピーカーにグレードアップする気がある人には、思い切って6万円クラスのスピーカーを導入することをおすすめしたい。

次回は、AVナビを総括します。

アルファ(フォーカル)
カロッツェリア
クラブ・ダイヤトーン