オーディソンの「bit Play HD」でしょうか。同社のデジタルプロセッサー、bit Oneやbit Ten Dに接続可能なデジタルメディアプレーヤーですが、24bit/98kHzのハイレゾ音源に対応。音楽ファイルはMP3/WAVのほか、FLAC(Free Lossless Audio Codec)にも対応しています。
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オーディソンがCES2012で展示したbit Play HD。発売はまだまだ先か。 |
こうなると、音源の入手が問題になってきますが、e-onkyo musicやOTOTOYあたりが、高音質音源を配信しており、ダウンロードで入手できます。また海外のサイトではLinn RecordsとかHDtracksとか、いろいろありますね。ミュージシャンがオフィシャルサイトで、FLACファイルをダウンロード販売しているケースもあり、なかにはマスター・クオリティの音源もあったりします。こうなると音質はもう、CDの比じゃありませんね。圧倒的にハイレゾ音源のほうがハイクオリティ。こんな音源が、クルマの中でも楽しめる可能性がでてきたわけです。
とはいえ、CDに比べると圧倒的に音源が少ないのも事実。となると、アナログレコード世代の僕は、まずアナログレコードをハイレゾのデジタル音源化しようと考えるわけです。大半は処分してしまいましたが、どうしても手元に残しておきたいレコードもありましたから。
クリエイティブ・メデ ィアのSound Blaster |
こちらはフルテック |
これだけ、CDの売り上げが落ち、ダウンロード・ミュージックが増えてきているわけですから、数年先、音楽ソフトはどうなっているのかわかりません。今、CDをメインに聴いている人も早めに備えておいたほうがいいと思います。高音質を望むとなれば、当然、ハイレゾ音源ですよね。だいたい、これだけ純正オーディオが外しにくくなっている時代に、いつまでも車内の音源がCDだとは、とうてい思えません。!DINサイズや2DINサイズの市販デッキという存在そのものが無くなる可能性だってなきにしもあらずです。
となると、次にくるのは純正システムとの親和性を保った、ブラックボックス型の音楽プレーヤーでしょう。いまでいうとビーウィズのMM-1とかダイヤトーンのDA-PX1なんかが近い形ですね。ただしUSBでハイレゾ対応。スマホ内の軽い圧縮音源はBluetoothでワイヤレス再生し、ハイレゾ音源はUSBメモリーでというのが現実的でしょうか。推測ですが今、CDをメインソースにしているカロッツェリアXだって、次期モデルがあるとすればCDをメインソースにするとは限りませんよね。CDよりもハイクオリティな音源が存在するわけですから。パイオニアはホームオーディオでもN-50/N-30というネットワークオーディオプレーヤーを発売。192kHz/24bitのハイレゾ音源に対応しているわけですから、カーオーディオでもというのが自然だと思います。
いずれにせよ、手軽に音楽を楽しむなら、iPod/iPhoneやスマホ、USBの圧縮音源を楽しむシステム、高音質を追求するならハイレゾ音源をUSB等のデジタルメディアで楽しむシステムという具合に、CDが車内から徐々にフェードアウトしていくのは、確実かと思われます。今後、数年で劇的な変化があるかもしれません。