久しぶりに天童へ行って

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カロッツェリアの新しいRSスピーカー、聴いてきました!
詳しくは、12月売りのオートサウンドに掲載されますので、そちらを読んでもらいたいのですが、すごく良いです。従来RSスピーカーも、トランジェントのいい音でしたが、音の立ち上がりが一段と鋭い音です。ひと言で言うと、目の覚める音。解像度も従来RSより、一段と高まっています。設計の杉浦氏いわく「立ち上がりが速いと言いますが、原音以上に速くなることはないんですね。原音に近づけるには、スピーカーでのロスをいかに少なくするかが大切」。そのロスを極限まで減らしたのが、ニューRSというわけです。
TS-Z1000RSのウーファー部のパーツ類
振動板はカーボンに変わりました
製造工程も見学。まさに職人技!
このスピーカーに興味を持つ人の多くは、すでにカロッツェリアXのデジタルプロセッサーを使い、マルチアンプ化していると思われますので、トゥイーターと17cmウーファーの単品販売はせず、クロスオーバーネットワーク付の2ウェイシステムのみとなった点が疑問でしたが、音を聴き、理由を聞いて納得しました。単品販売のみの従来モデルは、どうしても3ウェイ化しなければならないイメージがありましたが、実際は2ウェイでも十分に高音質。そのことを印象づけるために、ネットワーク付の2ウェイシステム化したとのことでした。

実際、2ウェイシステム(付属ネットワーク使用)の音は、ものすごくつながりがスムース。ニューRSは、トゥイーターの低域側、ウーファーの高域側ともに、再生限界が拡大したのもつながりがいい理由のひとつ。4ウェイマルチ・システムとも聴き比べましたが、2ウェイ+サブウーファーの音も遜色ないレベル。中〜高域の分解能は、けっして劣らないレベルだし、つながりでいえばむしろ、ネットワーク使用の2ウェイシステムのほうが好印象でした。もっとも、4ウェイマルチ・システムは、旧RSと新RSを比較試聴するためのセッティングだったので、ニューRS専用にセッティングを煮詰めれば、より良くなることは確実ですが、2ウェイシステムの付属ネットワークは、かなり力を入れて作られています。

バイアンプ接続に対応していますから、さまざまな接続に対応します。極端な話、サイバーナビのフロントスピーカー出力をトゥイーターに、リアスピーカー出力をウーファーに接続し、内蔵アンプでタイムアライメント調整が可能なシステムを構築するということも可能です。ま、サイバーナビと同程度の高価なスピーカーですので、そんなユーザーがどれだけいるかは不明ですが、どんな音になるのか、興味深いシステムではあります。
トゥイーターは小型化しましたが再生帯域はむしろ拡大
口径も奥行きも小さくなったため取付性が向上
トゥイーターとミッドレンジは小型化。そのおかげで、クルマへの装着性は大幅に高まっています。従来RSのトゥイーターは、バックチャンバーを外して装着する例が多かったようですが、それは不要。というか、バックチャンバーを外すと、本来の性能が出ません。というのも、このデュアルアークリング・トゥイーターのバックチャンバーは、高域側リングと低域側リングの空気層に分かれていて、空気穴の大きさ、数、位置などを試行錯誤し、インピーダンスマッチングを極限まで詰めることで、位相特性を乱さず、低域側の再生限界を広げているからです。旧RSスピーカーから入れ替えるには、取付し直しになりますが、音がさらに良くなることを思うと、いたしかたないでしょう。ちなみにウーファーは、フレームのネジ穴の位置が同じですので、旧型から新型への入れ替えが簡単です。付属フレームを加えて、わずかに厚みが増す程度のようです。

できたてほやほやのデモカーの音も聴きました。完成直後で、調整も完璧ではないという状態でしたが、試聴室で聴いた印象とまったく同じ。音の立ち上がりがものすごく鋭く解像度の高い、再生レンジの広い音です。多少、低音が出すぎの感もありましたが、低音のレスポンスと解像度が高く、低域の音程が明確なため、中高域がくもる感じはまったくなし。ゴキゲンな音でした。なお、このデモカー、一般には10月21日から秋葉原で行われるオーディオ&ホームシアター展TOKYOで、初お披露目となるそうです。聴いてみたい! という人は、ぜひ、足を運んでみてください。



カロッツェリアNew RSスピーカー
ODR-CONCEPT


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