1月中旬のカーエレクトロニクス技術展に行ってきました

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もう2週間ほど前の話だが、幕張メッセで行われたカーエレクトロニクス技術展に行ってきた。ブースの多くはクルマメーカーの技術者に対するプレゼンテーションだったりするので、一般客がみてもはっきり言って「よくわかりません」的なものが多いのだが、その中から気になったものをピックアップする。


最近、カーナビは新しいユーザーインターフェイスを模索しているようだ。スマートフォンが登場する前はタッチパネルで十分だったが、スマートフォンの登場でフリック&ドラッグやピンチイン&アウトといった操作を実現すると、ただタッチするだけの操作は一気に古くさくなった。そこで、新しいユーザーインターフェイスなのだろう。パナソニック、イクリプスなど、多くはスマートフォンのようなフリック&ドラッグ、ピンチイン&アウトを採用し、最新のケンウッドは、スマートフォンと同じレベルの操作レスポンスを実現。一方でカロッツェリアの楽ナビのように、タッチパネルに触らない非接触の操作を目指したものもある。
下の球体を触って上のナビ地図の操作ができる
そんな、フリック&ドラッグの操作と、画面に非接触というキーワードを組み合わせたようなものが、どこのメーカーの展示物かは忘れたが、このインターフェイス。画面の下にある球体の物体がコントローラー。これを指でなでると、地図がスクロールしたり、地図の縮尺を変えるといった操作が可能だ。まあ、ボタン付きの代わりに球体タッチパネルコントローラーを用意したようなものだが、これなら画面にタッチしないため、画面が諮問で汚れることはないし、球体タッチパネルをセンターコンソール等に置けば、ディスプレイが遠くても、手元で操作できる。しっかり動けば、わりと使いやすいかもしれない。
レーザー・ピコ・プロジェクター。テーブル上の
投射された映像でタッチパネルのように操作可能
レーザー・ピコ・プロジェクターも興味深い。これはプロジェクターを投影した映像にタッチして、タッチパネルのように操作できるもの。写真では映像をテーブルの上に投影しているが、このテーブルにタッチして操作ができる。クルマにどのように応用できるかは「カーメーカーのアイディア次第」とのことだが、例えばダッシュボードの上に投影できる場所があったら、ダッシュボードをタッチパネルにすることも可能。わざわざ、インパネにディスプレイを入れるスペースを用意しなくてもいいし、平面だけではなく局面にも投影できるわけで、これが実用化すれば、インパネのデザインが変わる可能性もある。

ま、実際は投影した映像が見えやすいように、投影する場所は白などの明るい色が好ましいため、実際に車内に導入するのはハードルが高そうだが、黒くても見えやすいスクリーン等が開発されたとしたら、可能性が無くはない。また単純に、映像を投影するプロジェクターとしても使えるわけだから、リアエンターテインメント用、カーナビの案内を映すヘッドアップディスプレイ用という手もありかも。本体自体はコンパクトだから、スマートフォンへの搭載も考えている模様。実際「次期iPhoneはプロジェクター機能が搭載される。ヘッドフォン端子が上から下へ移動したのはそのためだ」との噂もある。

いずれにしても、ユーザーの使いやすさを第一に考えた楽しい製品を望みたいものだ。